老化現象でもあり、70歳を超えると誰でも白内障になります。進行予防の点眼を処方して定期検査をします。進行するとメガネが曇ったように、霧の中で見ているように、見えにくくなります。逆光に弱く、西日やヘッドライトがまぶしく感じます。人によっては近視が進行することもあります。

車の免許更新が危なくなったら白内障手術を勧めています。近くの春江病院や福井大学、福井病院、福井県立病院、福井済生会病院、福井赤十字病院など、希望を聞いて紹介します。

気が付かないうちに徐々に視野が欠けていく病気です。眼圧（目の固さ）が高いと、視神経を傷めて緑内障が進行します。眼底検査、OCT検査、視野検査で診断し、眼圧を下げる目薬で緑内障の進行を予防します。発見が遅れると失明することもあります。

点眼しても緑内障が進行するようであれば、福井大学や福井県立病院、福井済生会病院、福井赤十字病院での手術加療をお願いしています。

糖尿病を発症すると、10年くらいで眼底出血をきたしてきます。視力低下を自覚したときは、網膜の中心まで出血や浮腫をきたしていることもあるので、自覚症状がなくても1年に1回は定期検査が必要です。

糖尿病網膜症が進行したときには、総合病院で網膜の造影検査をお願いして、網膜光凝固の治療が必要か相談します。当院でも、網膜光凝固を施行することができます。

網膜の中心の大事なところに出血や浮腫をきたす病気です。食生活の欧米化の為か、近年増加しています。視線の先がゆがんで見えたり、目ヤニでもついているようにかすんで見えたりします。網膜はいったん傷めると治りません。視線の先が見えにくくなると、文字がよめなくなり、テレビや人の顔もわからなくなり、車の免許も更新できなくなります。

近年、網膜の悪い血管を抑える注射が登場して、かなりの効果を上げています。眼底検査、OCT検査で診断して、注射のできる病院に紹介しています。

動脈硬化が原因で網膜の静脈がうっ血して網膜出血をきたす病気です。歳をとると発症しやすいので脳梗塞のようなもので、高齢者の眼底出血の大きな部分を占めます。網膜の中心に出血や浮腫をきたすと視力が低下します。半年くらいで出血は改善しますが、網膜のダメージをきたし視力が落ちると戻りません。

近年、網膜の浮腫を抑える注射で早めに浮腫をひかせると、網膜のダメージが軽くて済み、視力低下が最小限で済むこともあります。眼底検査、OCT検査で診断して注射のできる病院に紹介しています。

角膜の表面は涙と粘液でうるおっています。コンタクトレンズや暖房やまばたきの減少などで、涙の量と乾燥のバランスが崩れて目の乾きをきたすようになります。

まず、点眼で治療を開始して、必要なら、涙の出口にシリコンの詰め物を詰めたりして治療します。

霰粒腫または、麦粒腫です。季節の変わり目の秋や春の寒暖差が激しい時に多いです。ストレスや心配事があるときにも発症しやすいです。

抗生剤の点眼を1週間くらい続けて、2週間くらいはしこりが残ります。1、2か月以上たっても、しこりが目立つようなら切除します。当院でも外来の合間に切除することができます。

風邪のウィルスで結膜炎をきたすことが多いです。保育園児がいる家庭は結膜炎になりやすいです。アデノウィルスだと角膜炎をきたすことがあるので、大人なら抗生剤点眼薬とステロイド点眼薬で加療します。

成長期に眼球の直径が大きくなって近視が進行します。身長が伸びなくなると近視の進行が止まります。遺伝の影響が大きく、両親のどちらかの近視の度数に近づきます。

近年、寝ているときにハードコンタクトレンズを装着して普段は裸眼ですごすオルソケラトロジーが近視進行を予防できることがわかってきました。また、低濃度アトロピンも近視進行抑制効果があるようです。どちらも自由診療です。県内でもオルソケラトロジー治療をしている眼科があるのでホームページなどで探してみてください。当院では保険適応の調節麻痺剤を処方して近視進行の経過を見ていきます。必要になれば眼鏡、あるいはコンタクトレンズを処方します。

45歳を過ぎたら老眼です。48歳ぐらいから一気に不自由さが増えてきます。老眼鏡をかけてもかけなくても60歳まで進行するので、少しでも楽するように老眼鏡を使ってください。

コンタクトレンズを使っている方は、コンタクトレンズの上から老眼鏡をかけてください。

コンタクトレンズは目を傷めるので、中学生以上で日常的にメガネを使用するようになったらコンタクトレンズを勧めています。スポーツ少年団などでサッカーや野球をする小学生にも処方することがありますが、軽い近視のお子さんは眼鏡を使って、ちょっとでも遅くコンタクトレンズを始めるよう勧めています。ネットなどでコンタクトレンズを購入している方は、あっているかアドバイスをするので、装用したまま受診してください。

遠近両用のコンタクトレンズも増えています。近くは確かに見やすいのですが、遠くをみるのにピンボケ感を感じます。50代半ばで本当に近くをみるのに困ってきたら遠近両用のソフトコンタクトレンズを勧めています。

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